平成30年 第1回定例会賛成討論 木村 広一議員

2018/03/12(月)
ただいま上程されました第6号議案、平成30年度中野区一般会計予算、第8号議案、平成30年度中野区国民健康保険事業特別会計予算、及び、第10号議案、平成30年度中野区介護保険特別会計予算につきまして、公明党議員団の立場で一括して賛成討論を行います。

 平成30年度の一般会計予算は、1,427億6,800万円で、前年度と比べ134億2,200万円、10.4%の増となり、過去最大の予算規模となりました。平成30年度は、緊急保育対策事業として約35億円を計上したほか、少子高齢化に対応すべく、様々な子ども施策、健康・福祉施策の拡充、また中野駅周辺や地域のまちづくり、さらに学校、区民施設の保全、更新を計画的に進めるなど、区が取り組むべき施策を着実に実施し、持続可能な区政運営のために、中長期的な将来負担に対応するための予算編成としています。
  
 歳入では、一般財源においては、区の基幹収入である特別区税は、ふるさと納税で9億円余の減収はあるものの、納税義務者数の増等を見込み、前年度に比べ1.6%増、金額で5億2,034万円余の増となり、330億9,705万円となりました。

 また特別区交付金は、その財源である固定資産税、市町村民税法人分の景気の影響等による増加を見込み、中野区では前年度比8%、27億円増の365億円となりました。しかし、地方消費税交付金は清算基準の見直し等から4億円の減、さらに地方消費税率引き上げに伴う法人住民税の一部国税化による影響額が21億円減収となります。ふるさと納税と合わせ、区が影響を受ける国の制度改正が続いており、その影響額は40億円以上の減収と見込まれます。

 地方自治の本旨を歪めるような、国による大都市からの財源の搾取とも言えるこれらの国の施策については、引き続き改善を求めていただきたいと思います。

 特定財源においては、(仮称)弥生町六丁目公園用地取得費の減等により特別区債が減少したものの、都支出金が16.7%増の122億4,700万円余、義務教育施設整備基金の増加により繰入金が79%増の117億3,600万円余と大幅に増加しています。 

 
歳出については、これまで我が会派として要望してきた内容が随所に盛り込まれています。教育面では、小学校ICT環境の充実、体育館等の非構造部材の耐震対策・改修、区立学校の特別教室冷房化、トイレ洋式化の推進、障害のある児童・生徒の通学等支援事業、子育て支援については、緊急待機児童対策としての7カ所の区立保育室の運営、保育士人材確保・支援対策、ベビーシッターなどの待機児童代替保育支援、特に新入学学用品費の前倒し支給、増額は的確に対応していだだきました。 
 
 また、防犯カメラ、自動通話録音機貸与事業の拡充、被災者生活再建支援システム、災害対策情報システムの導入などの防犯・防災対策、B型肝炎任意予防摂取費用助成事業、生活習慣病ハイリスク者への受診勧奨事業、特定健診受診率向上事業、区民活動センター及び高齢者会館等の集会室やトイレの改修、元気アップ体操ひろばなど区民の健康増進のための事業が推進されます。

さらに、西武新宿線連続立体交差化と沿線まちづくりの推進、大規模公園整備、空家等対策基本計画、無電柱化推進計画、ユニバーサルデザイン推進計画の策定、国内外へ魅力を発信する総合的なガイドブックの発行、ICTを活用した多言語対応の公共サイン整備など、良好な都市景観、安全安心の確保による魅力的なまちづくりが図られます。
 
これら我が会派の主張が幅広く取り入れられていることを評価致します。

来年度は、東京オリンピック・パラリンピックを2年後に控え、大会関連事業の支援、ボランティア活動の普及啓発、また開催を契機としたインバウンドの増加への対策など、様々な取り組みが求められます。中野を訪れ、暮らす全ての人々にとって利用しやすい環境をつくるとともに、東京、そして中野区が東京オリンピック・パラリンピックを契機に大きく変わろうとする中、その変化を大会後の区の長期的な施策展開や地域社会の更なる発展につなげていただくことをのぞみます。

 3.11東日本大震災より昨日で7年がすぎました。震災を決して風化させることなく、これからも被災地の人々に寄り添い続けることが大切です。その上で、今後30年間で70%の確率で起こるとされている首都直下地震をはじめ、水害、火災などに備えるため、防災・減災対策の新たな知見を取り入れた、さらなる充実を期待いたします。

 一般質問、予算総括質疑にて取り上げた課題について、改めて指摘をさせていただきます。

予算審議に先立つ一般質問において、児童館を始めとする子育て施設とサービスについて、区民ニーズを把握しながらの再検討を求めました。区長の言う「地域社会や行政のあり方を子育て第一の形に変えていく根本的な発想の転換」によって、来年度再検討の結果が示されることを、改めて強く求めます。

また、基金と起債について、今後5年間の小中学校改築については、起債の活用をやめ基金で賄うとの新たな方針が示され、初年度となる来年度は義務教育施設整備基金に56億円余の積み立てが行われます。
これまで、わが会派は、将来需要に備えた、基金の必要性を繰り返し述べてきました。いよいよ、学校再編に伴う校舎改築、区役所庁舎建設、まちづくりの進展、更には、超高齢社会の到来など、これまで以上に難しい区政運営の舵取りを迫られ、将来予測を的確にとらえたスピード感ある対応が求められます。事業の執行については、補助金や起債・基金を活用し、現状の区民サービスを堅持するための着実な財政運営が重要であることを申し上げます。

加えて、債務負担行為ですが、来年度は一般会計において新規34件、248億600万円余となり、継続分と合わせ570億円余となります。言うまでもなく債務負担行為は財政運営を束縛するもので、公債費負担の抑制の効果を相殺する可能性があります。区は複数年にまたがる事業を効果的に、また、着実に行うことが重要であると改めて申し添えます。

国民健康保険事業特別会計予算では、制度改革に対応した安定的な運営を行うための、システムの構築や保険料の急激な伸びを抑えるための取り組み、介護保険特別会計予算では、第7期計画開始に向け低所得者への負担軽減のための基金活用などを評価いたします。

最後に、共産党から提出された組み替え動議については、積算根拠がいいかげん、財政を無視して耳障りのいい言葉を並べ、自らの宣伝のためだけに、議会を利用するパフォーマンスであり、区民を欺くものであると申し上げ、賛成の討論といたします。